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大学Chapter 3814

ファインマンの経路積分

量子力学を「全ての経路の重ね合わせ」として定式化。シュレーディンガー方程式と等価だが、量子場理論・格子QCDへの道を開いた革命的定式化。

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「粒子は全ての経路を同時に進む」

ディラックのアイデアをファインマンが1948年に完成させた。

量子力学では粒子がAからBへ伝播する確率振幅 K(B,A)K(B,A) を求める。

ニュートン力学なら最小作用の経路を1本選ぶ。量子力学では——

経路積分の核心

K(B,A)=全経路D[x(t)]eiS[x]/K(B,A) = \int_{\text{全経路}} \mathcal{D}[x(t)] \, e^{iS[x]/\hbar}

考えられる全ての経路(直線も曲線もランダムな経路も)に対し、作用 SS に比例した位相 eiS/e^{iS/\hbar} を与えて足し合わせる。

📜ファインマン(1948年)

リチャード・ファインマンがディラックの変換関数に関するアイデアを見て経路積分を完成。博士論文でシュレーディンガー方程式との等価性を示した。「物理の魔術師」と呼ばれたファインマンの独創的な発想の象徴。

自由粒子の伝播関数

最も単純な例:ポテンシャルなし(V=0V=0)の場合。

経路積分を実行すると:

K(xb,tb;xa,ta)=m2πiΔtexp(im(xbxa)22Δt)K(x_b, t_b; x_a, t_a) = \sqrt{\frac{m}{2\pi i \hbar \Delta t}} \exp\left(\frac{im(x_b-x_a)^2}{2\hbar \Delta t}\right)

これはガウシアンで——時間が経つとガウシアンが広がる = 波束の拡散。

古典極限:最小作用の回復

0\hbar \to 0 の極限:

位相 eiS/e^{iS/\hbar} は急激に振動する。静止位相近似により、δS=0\delta S = 0 の経路(古典軌道)のみが建設的干渉で残る。

δS=0    オイラー・ラグランジュ方程式(古典力学)\delta S = 0 \implies \text{オイラー・ラグランジュ方程式(古典力学)}

量子力学 → 古典力学の自然な接続。

虚時間経路積分と統計力学

tiτt \to -i\tau(ウィック回転)とすると:

eiS/eSE/e^{iS/\hbar} \to e^{-S_E/\hbar}

SES_E:ユークリッド作用。これはボルツマン因子 eβHe^{-\beta H}β=1/kBT\beta = 1/k_BT)と同じ形!

量子力学と統計力学の対応

虚時間経路積分 ⟷ 統計力学の分配関数

温度 T=/(kB虚時間区間)T = \hbar/(k_B \cdot \text{虚時間区間}) に対応。

この深い対応が凝縮系物理学・格子QCDの基盤。

🌍場の量子論・格子QCD・量子コンピュータ

場の量子論(素粒子物理学)では経路積分が最も自然な定式化。格子QCD(核力の計算)は離散化した時空での経路積分を数値計算。量子コンピュータのアルゴリズム設計にも経路積分の考え方が使われる。

// quiz

確認問題

Q1.経路積分では粒子はAからBへどのように伝播するとされるか?

Q2.経路積分でħ→0の古典極限をとると何が起こるか?

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トポロジカル物理

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